【聴く】ブルックナー「交響曲第7番」  アバド指揮

 昨夜はブルックナーの演奏が聴けるので紹介しようと思っているうちに、寝不足がたたって紹介記事を書いているうちに寝入ってしまった。このところロングブレスという呼吸法を教えてもらった効果が出て睡眠の質が向上したのはイイけれど、生活時間が乱れきって今まで以上に深く・長く昼寝してしまう。昨夜もそれで紹介を失敗したしだい。でも目覚めてすぐにエッシェンバッハ指揮で聴き始めたけど、素晴らしかったネ。N響は日本のブルックナー演奏の第一人者である朝比奈隆の指揮でも良かったけど(朝比奈は専属の大阪フィルを指揮した時が最高だけど)、エッシェンバッハも素晴らしい演奏をしていて十分に楽しめた。演奏後にはエッシェンバッハがくり返し拍手で呼び出されるほど観客が感動したのが伝わってきたけど、珍しいことだと思うヨ。

 録画しなかったのは(録音ではマタチッチの歴史的名演奏その他もあるし)アバド指揮ルツェルン音楽祭管弦楽団のこの上ない演奏がブルーレイに録画されていたからだ。今日それを久しぶりに聴いたら、これこそ歴代最高の演奏だと感動したネ。そもそもN響自慢の弦楽合奏など比較にならないくらいの合奏力で、比べるとN響の音は粒立っているのが耳につく。個別の音が全体に溶けてないのだネ。ルツェルンのは全体が1つの音として聞こえるくらいなめらかでウットリするほどだ。ルツェルンのメンバーはボランティアのように毎年集まってオケを構成する(と記憶する)珍しいものだ。画面を見ているとベルリン・フィルのコンサート・マスターはじめ、見覚えがある有名な奏者が次々と現れるので驚くヨ。

 アバドが胃ガンでベルリン・フィルを退いてから2003年にこのオケを組織して指揮したのだから、スゴイ演奏をするのも当然だネ。アバドは10年超演奏し続けた間にマーラーを取り上げたそうで、ボクも第4・7・9・10番を録画してあるけど、個人的にはアバドマーラー演奏はそれほど合っているとは思っていない(他のツマラナイ演奏に比べればスゴイけどネ)。最初吉田秀和のラジオ番組で第4番だったかを聞いた時には、こんなのはマーラー演奏じゃないネと感じたものだ。心底吉田さんを信頼していたけれど、マーラーだけは意見を異にしていたネ。

 しかしブルックナーは5番と7番を録画してあるけど、これ以上は考えられない演奏だ! ブルーレイなら貸すことができるから、部活などで直接渡せる人にはお貸しするヨ。聴いて驚くナ、というより驚いておくれ!