【状況への失言】朴裕河さんの無罪判決  かたよらない韓国最高裁

 朴さんの2書を推薦したばかりだけど、本を読むきっかけとなった無罪判決を報じた新聞の切り抜きが見つかったヨ。2023年11月7日という日付だから朝日新聞の社説だネ、それにしても昔の記事のことを自分なりに覚えていたのはエライ。見出しは「韓国最高裁判決 反感拝した判断、教訓に」であり、旧日本軍の慰安婦問題に関する「帝国の慰安婦」が名誉棄損罪に問われて高裁が有罪としたものの、朴さん側が上告したら最高裁が二審判決を破棄して差し戻した結果が無罪となった。

 社説がまさに《韓国内の半日感情に左右されない妥当な判断と受け止めたい》と明言しているとおりで、韓国では前政権のムン(文)大統領のような左派が勢い余ってすべてを日本を〈悪〉と規定しつつ、自分たちを自己救済して済ます傾向が強い。未成熟な国民感情に流されがちなのだと思うけど、アメリカ人のようにバカのせいでポピュリズムで勢いづくのとは異なるネ(共に犯罪人である与党・野党の党首が支持されているところはバカっぽいけどネ)。

 ともあれ社説を続ければ、《同書は慰安婦について強制連行された「性奴隷」というイメージは実態と隔たりがあるとし、再考を促す内容》なので反発されて刑事告訴されたものの、最高裁は《学問的主張や意見の表明と評価するのが妥当》としつつ二審判決を破棄したとのこと。《歴史研究では資料の選択や見解の多様性が尊重されなければならない。今回の最高裁判決はこの原則を明確に支持したといえる。》と結んでいる。日本の最高裁が右にかたよった判決を出しがちなのと比べると、朴問題に限っては韓国最高裁の判断は十分信頼に値するネ。