学生の飲酒・喫煙・音楽活動

 「つぶやき」のコーナー同様、毎日でも書きたいくらいだが、授業準備を中心に日々追われる如く送っているので、ブログの更新をしているヒマが無くて書きたいことが溜まるばかり、その一端。(先日の学会で吾がブログを読み賛成だとの意見を聴いた。)
 わが学大では先般花見に絡めて新入生と上級生とのコンパが学内で行われたそうだ。他大学と違って(?)よく噴水周りや藤棚辺りでコンパをやっている光景を見かける。深夜大声が聞こえたりするので怯える向きもあるかもしれないが、学大の学生はまだ信用できるのでチョット覗いて問題無さそうだと放っておく(昔、「夏休み突入コンパ」とかで大いにハメを外しているオバカがいたので「厳重注意」をしたことはあった)。
 今回問題になったのは、雨に降られたというので屋根のある所で親睦を深めていたら酔った学生が出たので、建物の中で介抱していたとのこと。通りがかった教員が尋ねたところ酔ったのは新入生だと正直に応えたそうで、ご丁寧にそのまま学生委員会に報告してしまった。その結果、全学の教授会(4つに別れている)それぞれで「未成年者の飲酒を禁じる」ようなお達しがあった。
 酒を嗜(たしな)まない人が酒の話しにウンザリするように、このところ学大で学生に理解のない人たちの話しにウンザリしていたので教授会で発言した。吾が研究室のすぐ外に喫煙所があったが「分煙」のためだと思い協力していたが、今は禁煙場所になってしまっている。喫煙者のマナーも悪かったせいもあるが、こんな狭い所に追い込んではマナーどころでないのも一目瞭然。学祭や夏休みコンサートでは音がウルサイと大騒ぎする向きもいて(近所の住人の苦情はごもっとも)、学生生活は制限ばかり。今度の飲酒騒ぎでは「呑むな、呑ませるな!」で、「タバコ吸うな!」「音だすな!」の合唱団と相まってウンザリするばかり。
 吾が発言要旨は、「学生に向かって禁止形でばかり語っていて、それで学大生活が面白いと感じると思いますか?」というもの。「先生方の学生時代にこんなに口ウルサク言われたことがありますか?」と続けたらあちこちで苦笑が洩れた。オバカなモンペ(モンスター・ペァレンツ)が余計な口出しをするせいもあるようだが、大学側が過剰に学生を抑圧するのも考えもの。<大学の自治>など有って無いようなものだが、大学なりの見識を失うべきではなかろう。昔の大学では「未成年者は酒呑むな」などと言う声は聞こえてこなかった。一気飲みをはじめとするアルハラは断固あってはならないが、良識ある(人生の)先輩から酒の飲み方を教えられるということを否定する必要は無い。キチンと教えないから一気飲みするオバカが絶えないことになる。
 タバコに関してもそうだが、一部でハメを外すオバカがいるから禁止事項が増えることになる。吸わない人がいることを考えずに吸うから問題を起こして禁止される、それが繰り返されるうちにマナーを守っている喫煙者(主に教職員)が一番の被害者になるという次第。学大の有名教員のように「タバコは文化だ」と言うつもりはないが、「タバコは分煙だ」ということは強調しておきたい。お互い相手(他者)の存在を尊重しながら生きましょう! 他者排除の発想はナチズム・ファシズムの温床。
 学園祭は学生が大学を仕切る数少ない機会であり、裏返せばそういう大きな視野を持って考え・行動することで成長させるための教育をするチャンス。別の見地からすると、授業というケ(日常性)の世界から一時的に脱するハレ(非日常性)の世界。
普段は音だしできない所で演奏できるのも、同じ空間がハレの世界に移行したからで、非日常性を体験することで人間は活性化することができるわけだ。ツマラナイ(?)授業ばかりの日常性から免れて、生きるパワーを帯びる大事チャンスであるという考え方をすべきだろう。それを頭ごなしにウルサイで否定するのは、他者排除にもつながる誤りだと考える。ウルサイと言う前に、学祭中の2・3日位は大学に来なければ済むだろうに、と考えるのが自然だろう。
 ここでも昨年だったか、調子に乗りすぎたオバカが噴水に次々と飛び込んで音だし反対主義者(イデオロギーには違いない)に見つかり、長期間公開での音だしが禁止されたと聞いた。プロ野球などで優勝チームがするビール掛けと同じで、気持は分からないではないが、危険でないこともない事実を知っているので一概に「噴水に飛び込むくらいイイだろ」とは言いにくい。音だし反対主義者に見つかったのは最悪で、イデオロギーに凝り固まったモノに自己正当化する口実を与えたら、他者抑圧の勢いは抑えがたい。ヒットラースターリンの侵略を想起せよ。
 噴水で思い出したが、日照りの頃に学大でも噴水を止めるべきだと言ったオバカがいたものだ。救われたのは、それに対して「水は心を癒す働きがあるのを忘れてはいけない」という発言があったこと。発言はおっとりサットちゃんだったが、この時ばかりはこの御仁アホっぽい振りはしているけど実は賢人かも、と感心したものだ。
 (実はとっくに書き疲れて止めようかと思ったのだが、また雨が降り出したので続けていた次第。止んだようなのでコレニテ完!)