来週から安部公房

難物のテキストを選んだわりに、議論ができたのはレジュメのおかげか。
それぞれ自分の読みがハッキリしていたので、ツッコミ易かったのだろう。
先週復活したユキオトコ・青木クンが活発にコイちゃんの「孤独」説に疑義を呈したのが印象的。
「孤独」をづどう読むかがテクストのポイントの一つなので、当然議論を呼ぶこととなった。
サトマン君のサチ子の変容説も反論が出るのも当然の読みであり、またテクストの母娘関係が「歪な関係」という価値判断が青木サンの強い反発を買ったのも必然だったろう。
こういう個人的な判断は挑発的で反論されることになるが、議論を聴いていて楽しい。
青木サンが言ったエレクトラ・コンプレックスは間違いなく二人の親子に当てはまりそうだし、母親に対する嫌悪は見やすいが、最終的にサチ子が母親の思い描いた通りの「オメカケ」になるところが母への同一化として読める点を読み落とさないようにすべきだろう。
先行研究でもスッキリ読み通せたものは無いテクスト(安吾には多い)だから、最後まで議論が尽きなかったのも当然、お疲れさま!
3年生ながら国語ではない青木サンの積極的な姿勢に対し、国語の2年生の発言が少ないのは淋しい。
来週から安部公房で、最初は「誘惑者」。自分が発表したい作品を決めておくこと。
「家」は山崎・稲干、「夢の兵士」は稲干・片岡、「なわ」は山崎・落合(以上ダブりあり)。
「無関係な死」は落合、「時の崖」は吉ざわ・青木サン、「透視図法」は吉ざわ、新井が「使者」か「賭」といったところ。