三島由紀夫の次は太宰の「彼は昔の彼ならず」です。

三島「月澹荘奇譚」は期待通りで、二人のレポが独自な読みを出し得ていたので議論が噴出した感じ。
特にレポが対照的な読みを出していて、テクストを徹底的に読み尽くそうとしたマユ〜ンと、読みに繰り込めない「断片」を強調するクリマンとの差異が議論を挑発して盛り上がった。
後者は照茂が「性的不能」であったと夫人が語っているという箇所が「断片」として残る、という刺激的な読みを叩き台として提出して反論を引き出した。
クリマンの、いかにも立教大院生らしいレジュメが懐かしかったが、ゼミ員には貴重な刺激となったという感想が続出。
難しい発表と議論だったにもかかわらず、ゼミ員以外も含めて普段以上に出席者が多かったのも不思議な傾向。

次回はレポの一人・マンジュのみならず、ボクも大好きな作品。
長めのテクストなので、レポの労働に敬意を表したい。
この際、チェーホフ「可愛い女」も読んでおくといい。
このところ姿が見えない「可愛くない女」二人も出てくるといいのだが・・・