久しぶりの講演

8日に杉並区の「杉の樹カレッジ」という組織に呼ばれて、井伏文学について話してきた。
「60歳以上の人」という参加資格は初めての集まりだけど、予想どおり、というより予想を超えて熱意が伝わってくる反応だった(もちろん中には生きてるのかな? と思わせる方もいたけれど)。
ふだんから意欲の無い学生は歓迎しないオーラを発揮しているせいもあるけど、ボクの授業に来ている学大の学生は概ね熱心に聴いている印象ながら、学生でなくなった人達が改めて学習意欲を抱えた時のヤル気には感心させられることが多い。
この数年、主に大学院の授業に参加している近藤直子さんが良い例だろう、見習うべし!
10年ほど前にも60歳以上の方々が3人、常時学部の講義を聴きに来ていたものだ。
その中のお一人は高齢で一昨年亡くなったが、他のお二人からは毎年賀状をいただいていてお元気な様子。
最近では、夏の免許更新講習の参加者のお二人が、それぞれ都合の付く曜日や日にちに授業やゼミに来て、学生を刺激してくれているのはとても嬉しい。
杉の樹カレッジでも言おうと思って忘れたのだけれど、学外者でも意欲がある人はボクの授業やゼミに参加して構わない、ということ。
でもこの3月で退職するのだから、授業は持たないのでヒグラシゼミだけの参加可能ということになる。
そのヒグラシゼミだけれど、1ケ月に1回は開催したいと考えているが、具体的には未定だらけ。
3月22日の「卒業生との集い」までには決めて、お報せできると思う。

講演と言えば、謝金を学生・卒業生と共に、その日のうちに呑みつくすことを繰り返してきたことを思い出した。
宇都宮大学に在職中、高校の先生方を相手に話した時は、聴きに来てくれた卒業生5人ほど(1軒は家族も合流)と7万円(推定)を3・4軒ハシゴして呑みつくしたなァ。
翌日は額に酔い傷を負っていたけれど(記憶が無い)、近所の小平クンは当時の勤務校である日光高校まで、時折車を降りて吐きながら行ったと聞いた。
酒の強い彼が吐いたというのだから、よほど呑んだのだろう。
学大に赴任してからも栃木県から何度も呼んでもらったけれど、小山辺りで話した後も宇都宮から来てくれた卒業生(学大卒のユカチンや久美チャンも)と「天使の涙」とかいう熟成焼酎を何本も空けた記憶がある(5万円<推定>呑んだと記憶する)。
東京では、三鷹の太宰専門の講演会が2回とも2万位(推定)だったので、一度は女子卒業生2人と一緒に簡単に呑み尽せた。
今回もその程度の金額だと思ったのに、意外にもその倍(推定)だったのでチョッとビックリ。
そのせいではないけれど、昔よく寄った吉祥寺のガード下の古書店で数冊5千円ほどの買い物をした。
60歳以上という参加者限定なので卒業生はいないし、午前中に終わった講演なので一人でも呑みに行く気分でもないし・・・どうしようか、あれこれ考えてしまった。
昭和ゼミの学生に差し入れして呑んじまおうかとも思ったけれど、毎週差し入れしているのでダブルのも不公平ゆえ、院生相手かな? 
それとも、地震被害者学生・卒業生への見舞金はその場限りだったけど、4万(推定)に少し足せば前回と同じ金額になるので学大生向けの奨学金(とても良い制度ながら、最近は銀行振り込みになったので機会嫌いな自分としては不快)に回そうか・・・
講演の謝金というと不労所得としか思えないので、退職後の生活が不安とはいえ自分のためには使いたくないしなァ・・・