パスキン  ホキ美術館  表現の不自由展

今日の日曜美術館のアートシーンでパスキンが取り上げられていた。
以前デ・キリコ展を紹介した時に、パナソニック・汐留ミュージアムの次の出し物として紹介しておいた画家。
藤田嗣治と同じエコール・ド・パリの1人で、全盛期は「真珠母色」と呼ばれる彩色で少女や裸体女性を描いて素晴らしい。
その色使いと輪郭の曖昧さでは、ルノワールの初期の裸体画(死体のようだと否定されたことで知られるあの絵)が近いかな。
美術は文字通り「百聞は一見に如かず」だから、言葉で説明できるわけないか。
画集も見かけたことないくらいだし(日本に来るのは十数年ぶりとか言ってたかな)、120点も展示されるというのだからワクワクする。
3月29日が最終で毎日6時まで、水曜は休館日だから要注意。

ついでながら美術館の紹介。
昨年の10月15日の朝日新聞の「美博ピックアップ」欄に紹介されていたホキ美術館は一見の価値あり。
ぶらぶら美術館では1度ならず取り上げられているけれど、他の美術番組では紹介された記憶が無い。
行くのは不便ながら、行けば絶対に後悔しない(行かないと後悔する)美術館だ。
ただし女性を多く描いた「写実絵画」だけを集めているので、抽象画が好きな人には勧められない。
大好きな野田弘志(ロシア女性の完全な裸体画がスゴイ)を始めとして、森本草介など清楚な女性が写真のように描かれていて驚くだろう。
野田個人は日曜美術館でも取り上げられたことがあったと思う。
電話は 043−205−1500 火曜が定休日。

もう1つ、2月1日までだから終わってしまった展示会。
行こうか迷っているうちに終わったけれど、またどこかでやってくれそうな貴重な催し。
政治的な理由などで展示できなかった作品を集めるという変わった展覧会「表現の不自由展〜消されたものたち」だ。
韓国人写真家による元慰安婦の写真や、韓国人が制作した慰安婦を象徴する少女像などが一例。
開催中は(たぶん右翼やヘイトスピーチなどの低能たちの)妨害に備えて地域住民らが交代で見守りをしていたという勇気づけられる催しだったようだ。
練馬のギャラリー古藤(ふるとう)で開催されていたもの、電話は 03−3948−5328