【見る】放送大学「日本美術史の近代とその外部」「舞台芸術の魅力」  稲賀繁美はスゲエ!

 深夜番組をおススメしていたら、間もなく始まるテレビ放送大学の「日本美術史~」(7時半から3コマ)も勧めたくなった。今まで何度も紹介したことがあるけど、放送大学では最高に充実した番組だネ。講師の稲賀繁美さんは現代美術にも明るいので、近代美術に対する造詣の深さが生きていて極めて刺激的な講義をしてくれる。放送大学専任の青山が担当している「西洋芸術の歴史と理論」が誰でも講義できるブッキッシュな死んだ内容であるのと比べると、稲賀さんの実力がハンパナイレベルであることが判る。最初の2回は透視図法をめぐった内容で、第3回(9時~)のマネがメチャ面白いので特におススメ! スキャンダラスでもあって有名な「オリンピア」(裸の娼婦をビーナスに仕立てた作品)を、画中の人になりきる画法の森村泰昌がこの娼婦に化けた作品「肖像《双子》」がとても刺激的であり、さらに森村自身がゲストで登場して解説したり、稲賀さんが自分の解釈を紹介しているのがまた面白すぎる。

 

 今日は終ってしまったけど、昼間の3時45分から3コマずつ「舞台芸術の魅力」もおススメだネ。これもオペラやミュージカルを担当している青山の話が低レベルなのを除くと、とっても面白い講義だヨ。もちろんシェークスピアやバレエ、それに現代演劇の講義もあるヨ。