教員は学生の評価から逃げるナ! (学生による授業評価アンケート)

今日は昼休みから国語の会議があったので、いつもより早く朝飯を摂った上に、避難訓練のせいで教授会の開催が遅れたため、途中でハラが減ったので昼飯に一時「避難」しようと思っていたら、FD委員会から授業アンケートについての報告があった。
ずいぶん前から言いたいことがあったところに、タイムリーな発言があったので(コンチャンの名は出しちゃいけないのかな?)空腹をコラえながらブチ撒けた。
もともと(私達の学生時代とは打って変わって)最近の学生は抑圧されっ放しで、学生対教員の関係は典型的な非対称ぶり。
教員の学生に対する種々のハラスメントが横行するのも、両者の関係が非対称であることに原因がある。
学生が泣き寝入りさせられて終わるというケースが目立つのも、或いは教育者として・人間として恥ずかしい限りのショーモナイ大学教員が生き延びていられるのも、ひとえに学生に反抗する力が無い(或いは奪われている)せいでもある。
学生が教員に対して不満をぶつける機会が最小限に限られているのが現状で、授業評価はその数少ないチャンス。
だからこそ授業アンケートはマジメに記して、学生のアンケートは信用できないという教員の逃げ口上を許さないようにしなければいけない。
ただコンチャンの指摘にもあった通りで、今のアンケート項目はあまり教員への不満を表現できないようなものが多いのは問題。
だからこそ、私は自由に記す欄をタップリ書くように勧めている。(事務の方がワープロで打ちなおしてくれるから、筆跡は判らないのでご安心!)
中には当然キツ〜イお言葉もあるけれど、キツイからこそ改めなくてはならないと背筋が伸びるというもの。
先日届いたばかりの昨年秋学期の「日本文学史Ⅱ」でも、圧倒的多数の感想が「教室が狭い・板書が後部座席からは見ずらい・声が聞き取れないことがある」という身に覚えがあることばかり。
100人くらいが限度の教室に、登録していた受講者数が140人を超えていたのだからご不満はごもっともと言うほかない。
もちろん広い教室を探してもらったのだけれど、木曜4時限は教室の稼働率が極めて高くて空いてなかった。
月曜日に開講していた時はこんなことはなかったのだけれど、種々の事情で嫌々木曜に移ったら学生にも嫌な思いをさせてしまった。
毎回他の教室からイスを持参で参加する学生を見ると心が痛んだが、受講生全体としては出席をとるゾと脅かさないと空席も出る程度の意欲レベルなので、ヤル気のない学生が欠席するのを期待して無視するのも一手だとは思う。
しかし意欲の無い学生を切り捨てるのは簡単で、試験結果も悪いから落とせばいいという考えもあろうが、我が性分と教育学部の性格上それができないのでたま〜に出席をとってアピールせざるをえない。
自分が育った文学部の授業は、ふつう受講生の半分も参加していなかった印象が強かったので、30年程前に最初に赴任した地方の教育学部で、学生の授業に臨む姿勢の真面目さにショックを受けたまま現在に至っている。
さて縦に長〜い奇妙な教室なので、後からは板書が見にくいのも已むを得ないことにもなる。
のみならず授業中の学習管理(?)のために机間巡視(昔の言い方)が身に付いているので(寝ている学生を放置するのも切り捨ての一つ)、授業中は常に歩き回っているので時には声が聞こえない場合もあったろうと反省される。
いつも前回のアンケート結果とそれについての感想を、受講生は異なっても学生に告げることにしているが、そこで声についてのホンネとして「実は後ろの方を回りながら言ってることは重要ではい」とバラしたこともあったが、聞こえなければ気になるのも当然。
ともあれ、大井田先生が付属の校長から大学に戻られたので、「日本文学史Ⅱ」は二人で開講する予定。
したがって今後は上記のような不満は解消されるはずなので、学生の皆さんご安心下さい。
私自身も意欲のある学生を中心に、モットーとする「難しいけど有意義な授業」(この感想も圧倒的に多い)が適度な人数と教室で開講できるので嬉しい限り。
大学の授業である限り大学生相手の講義をするが、意欲があれば解るはず、解らなければ授業後に質問にいらっしゃい(時には研究室で説明することもある)、という姿勢は崩せない。
さて話が私個人のアンケート結果について脱線してしまったが、教授会でもう一つ強調したのはアンケートに応じない教員に対する方策。
学生との関係が非対称であることに胡坐をかいて、アンケートに応じないまま自分の授業・教員を反省しようとしない教員失格者に対しては、FD委員会としては個人が自由にアンケート用紙に記入できるように工夫してもらいたいということ。
と共にキャンパスライフ委員会も、逃げ腰にならずに学生の権利を守って欲しいと思う。
聞くところによると、院生が我慢できなくなって指導教員の変更をキャンパスライフ委員会に相談に行ったところ、委員会から関連教員にその旨の連絡が入ったので対応しようと思っていた矢先、訴えられたダメ教員が訴えた指導下の院生に圧力をかけて訴えを取り下げさせたことがあったという。
関連教員がその後キャンパスライフ委員会に問い合わせたら、そのような訴え自体が無かったことになっているという返事だったそうなので、最近の学大の体質の現れらしいとウンザリ、暗澹たる気分になった。
幸いその後、別の教員の働きによって無事に指導教員の移動が果たせたらしいが、このダメ教員には種々のハラスメントの前科があるので、腹いせに何をやらかすか油断はできない。
執行部が率先して学生を守ろうという姿勢を強く保持しないと、非対称な関係から学生の被害者は後を絶たないことになる。
今回の執行部メンバーの入れ替えで、長谷川副学長が降板したのは次期の学長候補として当然なのだろうが、嬉しいことに旧知の(そしてワッシー前学長の友人でもある)加藤富美子先生が副学長に就任したそうで何より。
加藤先生は昔、学大の教員が院生の業績を自分のもののように発表するという犯罪が起きた際に、見過ごさずに執行部に訴え出たと聞いている。
残念ながら当時の渡辺副学長が腰砕けで、業績を盗まれた院生の権利は無視されたそうで渡辺副学長の無能無策ぶりはともかく、そうした信頼できる加藤先生が執行部に加わったということなので、学大の体質も良くなることと期待している。