11日は「サーカスの馬」だそうで、、、

千田本の同じ論を扱うとは、今年の院生のヤル気の無さを雄弁に語っている。
と言っては酷な気もするのは、前にも言った授業の多過ぎで皆が参っているとも見えるから。
揃って「舞姫」論から逃げ回っている感じなので、来期の1回目は「舞姫」論にしよう!
千田テキストは今期限りだと、高をくくっていた連中を目覚めさせなければ!
それにしても別役実「愛のサーカス」は素晴らしい作品だが、これが中学校の教科書に採用されていたとは驚き!!!
いわゆる「不条理の文学」の特色が露わなのだが、レポのキッド君をはじめ皆がそれを前提にせずに読んだために(それはそれとして新鮮だったが)、イチロー読みがなかなか伝わらなかったのもオドロキ。詳しいことは授業で言ったので繰り返さないが、「愛のサーカス」を桐原の高校教科書に採用したくなった。
太宰治の「待つ」をはじめ、「桐原の教材は何を読んだらいいのか分からない」という感想が寄せられがちだそうだが(それだけ一義性の狭隘さから免れようとしているのじゃ)、これを採用したらもっと「分からない」という苦情が寄せられることだろう。イチロー君が指導書を書いて分からせてあげよう!
今、太宰の「畜犬談」が候補になっているのだが、これも似たような傾向のテクストで、「関谷先生が指導書を書くなら採用してもいい」とも言われているので検討中。「書いてやろうじゃねぇか」という気もあるので、9月7日(水)19時からの「太宰を読む百夜百冊」(三鷹ネットワーク大学)で「畜犬談」を取り上げようかと考えているところ。