2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

来週は別役実「愛のサーカス」論

学大の院授業では初の海外作品。千田洋幸のヘッセ「少年の日の思い出」論。 ドイツ文学はトーマス・マン以外、昔から興味が無いので初めて読んだ作品。 それにしてもツマラナイ、というかヒドイ作品でこんなのが教科書の定番だと知って驚いた。 千田氏の批判…

来週は檀一雄「樹々を匍う魚」

クレイ爺のオバカのために大忙し! ホントにバカで常人の持つ判断力が狂っている。 お蔭でブログを更新するヒマが無かった。 明日は教師塾のオバカのお蔭で、朝から遥々世田谷の用賀まで出かけなければならない。 大学の教員が現場に行っても邪魔なだけ、と…

このところ記し忘れが多いが、今日の授業中にブログに記す約束をしたので、とりあえず今日の分。 漱石の龍之介宛て書簡で、午前中に「明暗」=<西洋>(バター臭い)風三人称小説を、午後は漢詩=<東洋>を作って自己救済を図るという構図を確認した。 太…

学大の学会

久々に「失言」が聴かれると期待したヒトには申し訳ないけど、案内のみで書きたいことが書けないのは(多忙)、誰よりもイチロー本人がザンネン至極! 明後日25日は学大の学会(毎年6月第4土曜)で、近代文学では13時40分から河田(旧姓鈴木)小百合…

「なわ」追記、<のぞき>について    

肝心の「のぞき」について記すのを忘れた。 覗く側が身体性をさらさずに見るのが「のぞき」であって、視姦の代表だから犯罪にもなる。 視覚が5感の中で最も身体性が関わらないもので、以下聴覚・嗅覚・触覚・味覚という順に身体性が関わってくる。 というこ…

その昔、千田洋幸は鋭利な刃物だった!

千田洋幸の『テクストと教育』を読み始めたところ。第一回は「夕鶴」論。 挑戦的な千田論に気を遣いながら、レポが四苦八苦している様子は微苦笑もの。 後書きにあるように、あくまでも90年代という歴史性を負った論であることを念頭に置いて受け止めてお…

内田百輭は難しい

百輭は面白いけど、論じるのは難しい、という定石とおりの発表でした。 ファンのブ少年からしてズッコケてリアリズムとして読もうとする無理を冒し、自縄自縛に陥ってしまいました。 つられたコイちゃんが「仕事」という概念にこだわりすぎ、足元を掬われた…

公房の最後は「時の崖」

公房「なわ」ですが、こんな難しいテクストをよくも選んだものだと、レポの意欲を買いましたがその結果は? 落合さんは「穢れ」の概念規定がハマらなかったので、そこを突かれたのも当然でした。 「姉妹」に「神」のような超越性を感じたようですが、確かに…

やっぱりハルオは面白くない、次はかの子だ!

佐藤春夫の最後は「指紋」。レポの内海クンの意欲は伝わってきましたが、説得力がイマイチで議論は却って盛り上がりました。 懐かしい名前である生方智子さん(院生の頃から「流通」していた名で、近著を研究室に具えたばかり)の論文を踏まえつつも、そこか…

次回から森敦

太宰ゼミの最後、「女の決闘」はメタフィクションなので、一橋大出身のサイコーの作家・ボッキマン太郎がきっと参加すると確信していたが、案の定現れた。このところ彼の出席率は近年になく高いが、「小説家小説」とも呼ばれるメタフィクション作品の議論に…

木村陽子は面白い!

いよいよ「砂の女」で木村論を読むのは最後。 昔、原稿で読んだ時から感心しきりの論、改めてその面白さに感嘆した。 何でこれほどの論がすんなり学会誌に載らなかったのか、やはり不可解。 公房の研究者が排他的なのかナ? アヤッカのレジュメは言いたいこ…

有島武郎は盛り上がらない?

土日が法事と桐原教科書の編集委員会でつぶれると、疲れが取れないままの1週間がツライ。 昼間の院ゼミが長編「砂の女」だったせいか、3時間半超かかったので疲れがヒドク、買い出しと食事の後チョッと一眠り。 のつもりが3眠りくらいしてしまってゴメン…

「透視図法」、公房で一番の盛り上がり?

さすがに自主ゼミの手練れ(テダレ)二人のレジュメだったので、キチンと自分の読みが出ていて議論を呼びました。 二人ともカットされた2つの小品まで視野に入れ、テクストを読み込んでいたのはリッパ! いつもは4時過ぎからは次の授業のために退出する人…

ハルオはつまらんが、議論が面白い!

4時間超、活発な議論でした。 「美しき町」(佐藤春夫はどれも)は通読するのに苦労したテクストですが、問題意識を持って読むと面白いようで、それが伝わってきました。 ユキちゃんのレジュメにアイちゃん他数人が噛み付いた形でしたが、中でもハルキから…

公房は盛り上がる!

「夢の兵士」だったけど、先週のようなレポの読み違いは無かったけど、活発な議論が展開されて感心しましたゾ。 終わったらフロアーから拍手が自然発生したけど、今年はこういうことがよくあって、チームとしてはサイコーだネ。 詩も夢も多義的だから、一義…

佐藤春夫を読みます

佐藤春夫の初回で「売笑婦」。面白くもない小説だったけど、レジュメ叩きをきっかけに活発な議論ができました。 多元的世界(語りも)は殊に興味深い問題で、いろいろ考えさせられました。 ハルキはともあれ、ハルオは面白い、かも? 来週は「美しい町」です…

来週は有島「お末の死」

武者小路じゃ議論の仕様がない、と思っていたのに随分盛り上がったのでオドロキ。 レジュメが話題を提供できたせいなのだろうが、それにしてもツマラナイてくすとなのによく問題を提起できたもんだ。 テクストに感動しているヒトがいなくてホッとした。 1年…

来週は「砂の女」

レポの一人のユウちゃんが急病で欠席、柴田さんが一人で頑張りました! それなりに突っ込まれましたが、自説を守りながらよく闘った印象です。 教室の位置取りが逃げの姿勢の表われか、全員が机の後列に座っているのはマイナス評価。 公房は来週で終わり、そ…

千円おくれ(送れ)!

先日「おはなしお届け隊」が送られた絵本の荷造りをしている所に出くわして、その分量の多さにビックリ。 いつもは金曜日に作業しているそうで、金曜は連携教授として一橋大院に行ってて学大の様子は知らなかった。 被災地にモノを送る際には、送料が無料に…

知っておいた方がイイ言葉(概念)

毎週、重要事項だけは記すつもりでいるのだが、多忙にかまけて先週は記入できなかった。許せ! 先週は4人もレポートを提出した。この意欲! 上級生よ、負けるナ! 質問に応える形で補足した<アンビヴァレント>なありかたという捉え方は覚えておくと便利。…