東京学芸大学大学院授業(月曜3時限)

「二十世紀旗手」はエンターテイメントの傑作か?

またキョッキョがレジュメを上げられずに、もう一人のレポに負担を掛けた。 でもテクストがテクストだけに、留学生なら仕方ないか。 当のイチローが、昔これで論文を書くのを依頼されながら、敵前逃亡して大国女子を推薦しつつ、自分は「如是我聞」論を書い…

「道化の華」の論文は?

突拍子も無く忙しいせいもあって、2週間空いたら記憶が定かでない。 「道化の華」というのは覚えているが、テキストの大国本にはその論が無い。 松本和也の本から選ぶような相談を受けた記憶があるような・・・ メーリスで回して聞こうかと思ったけど、今日…

キョッキョはけしからん!

キョッキョが最近弛んでいて、鷗外がらみこの日も欠席、「許」せん! という記事を書いていたのだが、チョッとトイレに行っている間にパソコンにトラブルが発生したらしく、画面から消え去ってしまった。 これもキョッキョの妖術か? バイトばっかりしちょる…

「思ひ出」は意外にオモシロイ

トラックの横転事故ってよく聞くけど、今日はマダム・ジョジョが転がり事故(気をつけろ、一人じゃないんだから)で欠席、キッドの独り舞台。 「三」の部分がこんなにオモシロイ(興味深い)とは思わなかった! 収穫! 改めてジックリ読んでみたい気がおきた…

キョッキョがまた遅刻で再犯者となり、、、、

太宰「陰火」でツマラナイ作品だと思っていたのに、十分面白く議論できたのはアサミちゃんのレジュメのお蔭か。 皆が考えてきてツッコミができた成果でもあるか。 4編のコントを「陰火」としてまとめている編集者という構造の把握と、各編の語りの問題が一…

大岡昇平

半年に1回の博士課程学生の自由発表だが、実に久々の感じ。 大岡の「黒髪」論。 語り論のアプローチだが、聞きなれないヒトには理解しにくいところがあったようだ。 その分、イイ勉強になっただろう。 語り手の身体性という問題を取り上げたが、予想以上に…

「斜陽」のかず子はバカ女!?

イクミ・レジュメが相変わらず「成熟」テーマだったので、それ自体に興味を惹かれた。 依拠した文献(論者)の名が出せなかったが、母娘における「母殺し」はフロイトのようには単純でなさそうなので難しいようだ。 再検討して練り直すと面白くなりそうで、…

「桜桃」

趙さんの初発表でしたが、予想通り、或いは予想以上のデキでしたが、議論にはなりませんでした。 中国の留学生によくあるパターンで、文学研究のパラダイムが半世紀近く遅れているからです。 間違いではないのですが、テクストの読み方が古すぎて今どきの学…

「めくら草紙」

いつもながら大国真希の論を理解するのはタイヘン。 留学生が理解できるとも思えないところを、マダム・ジョジョがレポとして奮闘した(と言っていいかも)。 もう一人のレポのキッドはかなり良く理解していた。 さすがにピンチョンの新刊書を、フツーの顔を…

太宰は(大国論も)難しいけど面白い!

魅力的な作品である「水仙」ですが、レポが「僕」を中心化するという意外な読みを提示したせいもあって議論沸騰!(もう一人のレポは遅れた上単調すぎて問題外!) 盛り上がった議論を踏まえながら(イチローの)結論を急げば、 ・「僕」の草田夫人に対する…

千田洋幸「舞姫」論(17日の授業)

10日も前のことになると、授業内容は殆ど忘れてしまうほど自分が円熟しているのを実感する。 1時前に始めて、5時間目の千田洋幸氏の授業に食い込んでしまった(途中退室は自由)ほどの激論(?)が展開されたのは覚えている。 テキスト所収の千田論に対…

太宰「フォスフォレッセンス」

これも印象の新しい今日のゼミから。 昭和ゼミの夏合宿で取り上げた作品で、合宿でも議論が3時間超盛り上がったそうだけど、今日は4時間超といったところ。疲れた!! (発表者の一人に、終了後すぐに次の5時限の授業に急ぐように言ったのだが、今行って…

24日からは太宰です

学大博士の大国真希の博論をテキストにして、太宰作品を10以上取り上げます。 学部生でも他大学生でも、太宰に興味のある人は積極的に参加して下さい。 テキストは2900円。 月曜2時半から研究室で生ダラでやっているので、出入りは自由です。

レポート締切(訂正版)

8月15日(月曜)午後5時まで、研究室に提出すること。 郵送でも可。 186−0004 国立市中2−9−64 最低1作品について、原稿用紙換算30枚以上。 今学期は出席点だけで成績を出すのは止めるので(議論に参加できず、かつ内実のあるレポートを出…

11日は「サーカスの馬」だそうで、、、

千田本の同じ論を扱うとは、今年の院生のヤル気の無さを雄弁に語っている。 と言っては酷な気もするのは、前にも言った授業の多過ぎで皆が参っているとも見えるから。 揃って「舞姫」論から逃げ回っている感じなので、来期の1回目は「舞姫」論にしよう! 千…

来週は別役実「愛のサーカス」論

学大の院授業では初の海外作品。千田洋幸のヘッセ「少年の日の思い出」論。 ドイツ文学はトーマス・マン以外、昔から興味が無いので初めて読んだ作品。 それにしてもツマラナイ、というかヒドイ作品でこんなのが教科書の定番だと知って驚いた。 千田氏の批判…

その昔、千田洋幸は鋭利な刃物だった!

千田洋幸の『テクストと教育』を読み始めたところ。第一回は「夕鶴」論。 挑戦的な千田論に気を遣いながら、レポが四苦八苦している様子は微苦笑もの。 後書きにあるように、あくまでも90年代という歴史性を負った論であることを念頭に置いて受け止めてお…

木村陽子は面白い!

いよいよ「砂の女」で木村論を読むのは最後。 昔、原稿で読んだ時から感心しきりの論、改めてその面白さに感嘆した。 何でこれほどの論がすんなり学会誌に載らなかったのか、やはり不可解。 公房の研究者が排他的なのかナ? アヤッカのレジュメは言いたいこ…

来週は「砂の女」

レポの一人のユウちゃんが急病で欠席、柴田さんが一人で頑張りました! それなりに突っ込まれましたが、自説を守りながらよく闘った印象です。 教室の位置取りが逃げの姿勢の表われか、全員が机の後列に座っているのはマイナス評価。 公房は来週で終わり、そ…

公房の後は千田洋幸の著書

「どれい狩り」はテクストが論じにくいと思われたので、どうなるのかと心配したけど、予想を超えてレポが混乱した印象。 勢い議論がレポのヒガ読みを訂正していくことになったのも、当然の流れか。 それにしても公房のアバンギャルド振りが出ている、斬新な…

「S・カルマ氏の犯罪」補記

「しっかりせよ!」と、意欲に欠ける者どもの話をしていたら、テクストや議論に対する補足を忘れてしまった。 (意欲の点でも補足すれば、ド素人を自認しつつ参加している扇谷(センゴク)クンの頑張りに完全に負けてるのは、文学研究を志す者の恥!) フィ…

学大院生よ、しっかりせよ!

マダム・ジョジョが意外に健闘したと言っていいかな? カメヨンは予想通り、あるいはそれ以下の水準(もっと上のはず?)の発表というところ。 外したのはいいけど、あまりそれに執着し過ぎても困る。 自分の良さを生かすには、マイナスを素直に排泄した方が…

ヤル気のない者は去れ!

先週記そうと思ったのだけれど、疲れていたので改めて。 学部の授業では時々見かける、授業に集中できないで内職しているヤカラが、演習形式の院授業にいたのでビックリ・ガッカリ! まだ入院したばかりの1年生なのに、早くも意欲が無くなったとすればとて…

今日は「制服」、来週は「S・カルマ氏の犯罪」

連休中の多忙で授業案内ができず、ご迷惑をお掛けしました。 今日のテクストはよくできていて感心しましたが、議論も楽しく聴けました。 木村陽子さんの論文が刺激的かつ面白かったせいもあるでしょう。 議論の細部を書くつもりでしたが、月曜は昭和ゼミのア…

安部公房をやってます

昨年は火曜にやっていた授業を月曜に移しました。 意欲のある学部生や他大学生も歓迎します(関谷の許可を得てから)。 しばらくは公房をやり、その次は安吾を予定しています(関谷の都合)。 公房の優れた論文を叩き台にしながら「R62号の発明」「手」と…