2018-01-01から1年間の記事一覧

古山高麗雄「白い田圃」

ハチャメチャに面白いこの作品を、未読の人にどう伝えたらいいだろうか? 個人的に大好きな安岡章太郎(古山は「悪い仲間」の登場人物であるというのが2人の関係)の面白さとかなり近いかな。 定説のように言われる「劣等生の文学」=第三の新人に括られて…

放送大学  イチローの学部生時代  越智治雄先生

金曜日は放送大学の日だネ、早朝から午前0時までラジオとテレビで聴くに価する番組がたくさんあるので楽しい日。 一番楽しみなのはラジオ(夜8時45分〜)の「西洋音楽史」でワクワクしながら聴いてるヨ。 半世紀以上聴いてきたクラシック音楽の流れを、…

田村俊子

トシをとると共に時間の経過が早くなるのは、誰でも自覚していることだろう。 この1週間は間に学会があったり、月に1度の病院の帰りに古書店2軒寄ったりして、脳が落ち着かないまま明日の授業案内を記し忘れていた。 ついでに今後の予定。 11月14日 …

昭和文学会秋季大会  大東文化大学  ルオー展

学会と記せば「聴く」ために行くのがフツーだけど、今日はテーマが「炭鉱」なのでまるで興味がないから「聴く」ために行ったのではない。 会場が大東文化大学だというので、ケンゴー(藤尾健剛)さんに感謝の気持を伝えるのが一番の目的(具体的には言えない…

漱石  中島国彦

昨日に続いて古新聞(気になって保存しておいた切り抜き)から。 10月12日の朝日にチョッとした漱石特集が掲載されていた。 奥泉光の講演が紹介されていたけれど、漱石文学の主題が「人と交われぬ孤独」だと説いたとのことだけれど、全然新味がないのは…

俳句

短歌に反響があったので俳句も(気になって手許に置いてあった新聞から)。 10月28日の朝日俳壇のコラムで、青木亮人という大学教員が「小さな驚き」という題で、最近の句集から4つの俳句を紹介していた。 その中でとりわけ印象に残った作品。 桐一葉い…

赤とんぼ  セキハラ禁止

昨日ブログに紹介した短歌を、法政院生のSクンは評価しないと言ってきた。 反戦・厭戦のメッセージが露わすぎるということらしいけど、そうかな? 体験しないと伝わらない感覚かもしれないヨ。それはそうと、赤とんぼというと「イチロー語録」の秘密編が想起…

谷崎潤一郎「「金色の死」  留学生とも思えない発表  古山高麗雄の「白い田圃」

安田淳平さん問題に追われ、授業の感想を記すのを忘れていた。 ヤン(楊)君の発表は留学生とは思えないレベルだったので驚いたけど、まだ大学院入学前なのにレジュメが11ページ超の長さなのだからビックリするしかない。 日本語能力もハイレベルなのでそ…

是枝裕和・総合監修映画「十年」

今朝偶然NHKニュースを見ていたら、是枝監督の近作を特集していたので驚いた。 初耳だったからだけど、是枝さんは監修の立場で5人の監督作品のオムニバス形式だとのこと。 具体的に内容が紹介されたのは日本人女性監督のキツイ作品だったので、それにもまた…

反戦・厭戦の短歌

「朝日歌壇」(11月4日)に久々湊盈子がコラムに紹介した短歌より。額(ぬか)のうへに集まつてくる赤とんぼ飛行機となり飛びし日ありし 十鳥(じゅうとり)敏夫赤とんぼと聞いても戦時がよみがへる朝顔の紺ひらく夏空 志垣澄幸共に戦争を体験した歌人ゆ…

坂上弘はMC失格!  安田淳平さんに対する誤解に基づくバッシング  そのまんま東(東国原英夫)  金子恵美

今日は午前中11時過ぎから「寒山拾得」(落葉掃除)を始めたのだけれど、昨日から溜まっていたので1時間以上かかった。 だいたいは頭が疲れた時にやるのだけれど、この作業を「寒山拾得(じっとく)」と呼ぶのは半分以上は修行(禅)の気持だから、仕事の…

脱北者の悲劇  安田淳平さんの「謝罪」に違和感を抱く外国人記者

今、NHKBS1で「脱北者終わらない旅」という長い番組を見ている。 米朝・南北それぞれの宥和ムードで、在韓国の脱北者に対する非難や排除的傾向が強まっていて、非常に生きづらくなっているという。 (多くの場合は脱北者であることを秘しながら)韓国で平穏…

ハイドンのピアノ・ソナタ  吉田秀和  ポゴレイチ  ギレリス  安田淳平

レコード・プレイヤーを入手したお蔭で、時々自家にあるモーツァルト・ピアノソナタ全集を聴ける幸せを味わう喜びをかみしめている。 グレン・グールドの演奏だからきわめて独創的な味わいで楽しくて仕方ない、ということは以前記したとおり。 この全集には…

「西郷どん」  林真理子  原口泉  鶴瓶

ドラマはほぼ見ないボクも大河だけは見ることが多い、だいたいが歴史ものだから。 しかし西郷隆盛のファンだからというだけでなく、「西郷どん」は見ちゃいられない。 そもそも原作者の林真理子が、その厚かましさ丸出しのブス面を想起するだけでも反吐モノ…

「赤毛のアン」  茂木健一郎  脱税する心裡  村岡花子

たびたび紹介している「100 de 名著」が「赤毛のアン」を取り上げ、茂木健一郎が意外に的を突いた解説をしているのに、取り上げないまま最終回を迎えてしまった。 とはいえ水曜早朝と昼時に同じ再放送があるので、最終回だけでもご覧下さい(いずれ再々放…

松本清張  谷崎潤一郎

「断碑」という考古学者をモデルにした作品で、前回発表した「菊枕」と同様にコンプレックスをバネに振り回される性格悲劇(ボクなりの規定)のパターンだ。 いつも言うとおり、清張の作品に文学性を感じないボクとしては論じようがないし、発表に対してもあ…

松本人志の安田淳平さんへのバッシング

日曜だからというわけではないけれど、ションベンで何度か起こされながら遅く目覚めると(10時ころが多い)、すぐにテレビを点け寝たまま起き上がれるまで見る習慣になっている。 (その理由の1つは、別のテーマ(?)で展開したいので、詳細はその時に。…

グレオリオ聖歌の演奏者

以前グレオリオ聖歌のレコード推奨版の話をした時に、演奏者を調べる手間を省いてしまったけど、レコード・プレイヤーをゲットしたのをきっかけにレコードを整理し直したら、その盤を見つけたので改めて紹介します。 サン・ピエール・ド・ソレーム修道院聖歌…

11・12月の発表者募集!

11月あたりに期待していた津久井クンが、個人的な事情が発表が先送りになった。 11でも12月でも発表希望者がいないかな? 現職教員が多いので皆さん多忙でその余裕がないようで、主催者としても困っているのが現状。 月に1度というペースがそもそも無…

ジャミラは女王様

そう言えば最近ジャミラのネタを書いてないよネ。 期待している人もいるようなので、この辺で1発。 もちろんジャミラ・ネタなら書ききれないほどあるけど、キリが無いからネ。 今日はジャミラがパートで働いている勤務先の資料を印刷しろと言うので、言われ…

安田淳平さんと渡部陽一

安田さんが生きていたこと! 無事帰国すること! 他人事(ひとごと)ならず近年にない喜びを感じている、などと記すまでもあるまい。 40ケ月にわたって耐え続けたその精神力には圧倒される、奥さんに「身代金を払うナ!」という隠されたメッセージを送った…

清岡卓行「サハロフ幻想」

順序が逆になってしまったけれど、前々回の清岡作品。 今ではほとんど読まれることもない印象の清岡作品を、留学生が研究するというのだから嬉しい、というか有り難い。 とはいえ発表者のワン(王)君が大連生まれと聞けば、清岡を選択した理由は分かりやす…

学芸大の教員  片山さつき

昨日はヒグラシゼミで学大に行ったのだけれど、土日のおかげで教員と顔を合わすことがないのは救われる。 クレイ爺のセクハラ・パワハラを追及したのを契機に、当時の村松泰子執行部と対決したことを通して、多くの教員に対して強い不信感を抱いたのは吾なが…

ららら・クラシック  バッハ「ゴルドベルク変奏曲」  ラジオ放送大学「西洋音楽史」  岡田暁生

今までにも複数回は推奨した番組だけど、19日夜のバッハ解説は実に素晴らしいもので感動したと言っていいくらい。 木曜午前10時25分から再放送があるので、ぜひ録画するなりして見てもらいたいネ。 バッハのスゴサが初めて理解できた気になったヨ。 作…

泉鏡花「縷紅新草」

修士論文に取り組んでいる最中の院生や・学会の仕事が重なってしまった院生はともかくも、研究のための知識を吸収したり・テクストの読み方を身につける修練を積み重ねなければならない時期の院生が、気軽に授業を忌避していては将来が期待できない。 目先の…

24日は清張、31日は潤一郎

10月24日は松本清張「断碑」(新潮文庫『或る「小倉日記」伝』などに収録) レポはテイさん 31日は谷崎潤一郎「金色の死」 レポはヤン(楊)クン @ 清張は三島由紀夫がまったく認めない作家だった一方で、「金色の死」は三島が絶賛した作品なので、三…

次回の予定

まだ先のことですが、次回の予定が決まりました。 12月29・30日(土日) 内房(館山など)@ 参加希望の方はイチローまで連絡下さい。

10月20日の確認  太宰治「富嶽百景」

10月20日3時〜(2時からではないので注意!) 学大国語科第二演習室(2階) 太宰治「富嶽百景」 レポ 設楽大クン(都内私立校教員)@ 前回に続いて周知の著名作品ですが、高田先生の「網走まで」論のような驚くべき緻密さにどこまで近づけるか。

清岡卓行「サハロフ幻想」  泉鏡花「縷紅新草」  テクストの《読み》

参加者がいつもより少なめ、ケガのセンさんはともあれ、研究に臨む姿勢が消極的(セコイ)なせいでなければイイのだが。 清岡の小説(それもチョッと長め)からは得るものが少ないと決め込んで忌避したとすれば、とんだ思い違い。 課された作品が何であれ、…

ボート出ず  タイもカサゴも

13日は船宿に着いて海を見たらスゴク荒れていたのでイヤな予感がしたとおり、ボートは出せないと言われてガッカリ。 もちろん荒海に漕ぎ出す恐怖からホッとした気持も大きかったかな。 仕方ないのでむかし通った三崎港へ、今のブログの顔写真の釣り場で生…